犬も年を取り50代くらいから死期を意識するよーになった、そして、盆になると、先にあの世に行った人たちの霊がそばにいるような気になり、故人を偲ぶよーになった、今日は16日大文字の送り火の日・・・。
犬が君を初めて見たのは、2回生の春ごろだったと思う、白帯巻いた小柄な奴が、どーせ、やせ犬が弱そうに見えたんだろー、どれ、いっちょやってみよーと、どや顔で言うから相手したったが、えらい弱くてびっくりしたぞ、数秒で抑え込んでしまった、何回やっても同じだった、しろーとってこんなに弱いんだーと思ったもんだ。君は165センチ65キロぐらいの体格で力は強く骨格は頑丈だがその分体が硬く脚が効かなかったからね、君は人吉高校からアメリカに留学してて、英語ペラペラ、電車で外人同士しゃべってるのを、ひそかに、まだわかるかなーと聞いてたね、夢を英語で見るようになってから英語でしゃべれるよーになった、とか、向こうの花形はアメラグで、自分もしたいと言ったら、you are small,too smallと笑われたとか、日本軍の戦闘機はすぐ落ちると子供にからかわれたとか、、son of a bitch と覚えたてのスラング言ったら、Oh,KOUICHI,そんなことばつかっちゃあだめだよ とたしなまれたとか、護身用に22口径もってた、警察が自動車の中を職務質問するときは散弾銃突きつけながらだ・・・などなど、とにかく多感な17歳に田舎からアメリカに行って、いろいろあった体験談を一杯してくれたね、犬は君の話はストレートで楽しかったよ。君はこっそり夏休みにはアメリカに行って、スターウォーズを見てて、その話を聞いた古内が「スター王子ってなに?」って聞いてたね(日本封切前)。アメリカ仕込みのDeep Purple のSmoke on the water を宴会でよく歌ってたね・・・君の実家には3回生の夏の九州での試合後に連れ立って1回行った。ほんとに君の言う通り、人吉駅の出口の横にご先祖様の銅像があったね、実家が一行を歓待してくれて、球磨川のでかいあゆとか馬刺しをごちそーしてもらい、キレイどころのいるスナックまでつれていってもらった、地元のでかい旧家で庭に川が流れてた、家は蔵書だらけで、品のいいおばあちゃんが居て手作りの蹴鞠とか人形もらったよ。2回目に実家に伺ったのは、鉱山事故による君の悲報を聞き(ちょうど阪急の人とスキーに行ってたから冬だっけ?)、お悔やみに、井手とかと連れ立って再訪した時だった、もうおばあちゃんは他界してた、お父さんお母さんの悲しみは痛いほどしみてきたが、お父さんが「こーいちは、この写真の姿のままに、ずーとそこのおはかにいて安心です・・・」と絞り出してた・・・、君の姿は30前の若いままだ、犬はすっかりじじいになった、不公平すぎる、あの世で再会するとしても、あの世での姿は、君のよーに、犬も30くらいの若い姿がいい-、じじいの姿はいやだ。映画タイタニックのデカプリオ様が階段の時計台のところで若い姿で彼女に再会したよーに・・・・。
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